バッテリーの問題がのしかかる

バッテリー市場のシェアを奪うのは誰だ

実は、内燃機関の自動車が登場する前に、電気自動車が開発されていた時期がありました。トマス・エジソンなどが開発していたという記録もあります。

 

しかし、当時のバッテリーは質が低く、走行距離が短かったり、出力が弱すぎるなどの問題があり、ヘンリー・フォードが開発した「Tフォード」などのエンジン車にとってかわられました。

 

電気自動車は、どれだけの電力を逐電できるかで走行距離が決まります。これまでに鉛蓄電池やニッケル水素電池などのバッテリーが開発されましたが、電気自動車の走行距離問題を解決するには至りませんでした。

 

ところが、リチウムイオン電池の登場により、その状況に変化が訪れます。

 

1990年頃実用化が始まったリチウムイオン電池は、ニッケル水素電池などにくらべて堆積あたりの電力量、つまりエネルギー密度が格段に高くなっており、メーカー各社の開発競争によって価格も下がってきました。日産リーフなどの最先端電気自動車にも、リチウムイオン電池が使用されています。

 

ただし、それでもなおガソリンエンジン車には走行距離で劣っているのが現状です。さらに過熱などの安全性の問題もまだ残っているので、改良の余地があるようです。

 

この状況は各社メーカーにとってはチャンスです。もし他のメーカーに先んじて優良バッテリーを開発できたら、一気にシェアを拡大できるからです。バッテリーメーカーや大学の研究機関、さらには電力会社など、さまざまなところで研究開発が進んでいるほか、国のバックアップによって研究開発を進めるプロジェクトも進行中です。